お茶会の心得

茶席と茶会と茶事の違い

marinca52

〜似ているようでちょっと違う、茶道の言葉たち〜

茶道を学び始めると、よく耳にする「茶席」「茶会」「茶事」という言葉。どれもお茶に関係する場面を指しているのですが、実はそれぞれに少しずつ意味の違いがあります。今日は、その違いを分かりやすくご紹介します。


◆ 茶席とは?

「茶席(ちゃせき)」とは、文字通りお茶をふるまう「席(場所)」のこと。

茶室そのものを指す場合もあれば、お茶をいただく場全体を指すこともあります。

たとえば、野点(屋外でのお茶)でも「この茶席では薄茶をお出ししています」などと言います。

つまり、「茶席」は物理的な空間や場面を指すことが多い言葉です。


◆ 茶会とは?

「茶会(ちゃかい)」は、お茶を楽しむために催されるイベントや集まりのこと。

薄茶だけを気軽にいただくカジュアルな会もあれば、点心(軽食)つきの少しかしこまったものもあります。

百貨店の催しなどで「〇〇流によるお茶会」なんてご案内を見ることがありますよね。

これは“広く一般の方に楽しんでもらう”ことを目的とした茶道のイベントというイメージです。


◆ 茶事とは?

一方で「茶事(ちゃじ)」は、茶道の中でもっとも正式で格式高いおもてなしの形。

懐石料理をいただき、濃茶・薄茶をいただくまでの一連の流れが組まれています。

所要時間も3〜4時間におよび、亭主と客が一体となって「一期一会」の精神を味わう場です。

季節の設えや道具の取り合わせ、もてなしの心がぎゅっと詰まった、まさに“茶道の真髄”と言えるのが茶事です。


◆まとめ

用語意味例え
茶席お茶をいただく場所茶室や野点の席
茶会お茶を楽しむ集まり百貨店での呈茶、文化祭の茶会など
茶事本格的なもてなし(フルコース)懐石・濃茶・薄茶をふるまう正式な会

「茶席」や「茶会」でお茶に親しみ、「茶事」でその奥深さを体感する。

どれも茶道を構成する大切な要素であり、どれもそれぞれの魅力があります。

少しずつ言葉の違いを知ることで、お茶の世界がもっと豊かに、もっと楽しく見えてくるはずです。


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ようこ
ようこ
駆け出し茶人(小習い)
福岡県在住のアパレル販売員。趣味で始めた茶道にまつわる日々の徒然を配信中。
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